もちっとねっと。

デザイン学校にも通う女子学生の雑記。

アルコールがCOVID-19を不活性化させるのにかかる時間は??

こんにちは、もちです。

 

ロゴを作るお仕事を知り合いからもらったんですが、なかなか難しいヘビーな課題です!がんばりたいけど私にうまくできるんだろうか…

とりあえず『たのしいロゴづくり』(甲谷一)を見ながら頑張って制作中。

 

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さて、今週の話題。といってもちょっと前の記事ですが…

www.nikkei.com

香港で3週間ぶりに市中感染(空港検疫以外での香港内での感染)が見つかったとのことで、再び経済活動を縮小していましたね。

ここ最近は繁華街や飲食店も賑わっていた香港ですが、クラスターが発生した途端

・レストランやバーは18時以降は持ち帰りのみ
・バー、映画館、ジムなどは営業停止
・公共の交通機関(地下鉄やバスの中)でマスクを付けなければ罰金

が実行されました。実行までのスピードが早くていいですね🔥

 

 

新型コロナウイルスとアルコール(エタノール)の除菌効果について 

 

2020年4月17日、北里大学大村智記念研究所 ウイルス感染制御学研究室Ⅰ 片山和彦教授らの研究グループから、

市場に出回っている医薬部外品・雑貨のうち、主にエタノールや界面活性剤成分を含む、新型コロナウイルスの消毒効果が期待できる市販製品を対象に、新型コロナウイルス不活化効果を有する可能性について、試験管内でのウイルス不活化評価を実施したとプレスリリースが出されました。

 

濃度50%以上のエタノールに、接触時間1分間で十分な新型コロナウイルス (SARS-CoV-2) 不活性化が可能と主張していると前の記事で少し紹介しましたが、もう少し詳しく見てみると

 

・試験系評価のために実施したエタノールについても試験結果を開示した。

水道水で濃度を調整した 10%、30%、50%、70%、90%のエタノールの不活化効果。

接触時間:1 分

不活化効果あり:50%、70%、90%エタノール

不活化効果なし:10%、30%エタノール

接触時間:10 分

不活化効果あり:50%、70%、90%エタノール

不活化効果なし:10%、30%エタノール
(片山ら, 2020)

 

とあります。

 

注目しておきたいのは、新型コロナウイルスに対し

 

水道水で希釈した50%のエタノール接触時間1分で不活性化

接触時間1分未満での不活性化については不明

水道水で希釈したエタノール30%は10分接触させても効果なし

水道水で希釈したエタノール31〜49%の効果は不明

 

ということです。

 

 

一方、2020年4月13日にEmerging Infectious Diseases(Impact factor 7.185)というジャーナルから発表された、新型コロナウイルスSARS-CoV-2)の不活化検証を行ったものInactivation of Severe Acute Respiratory Syndrome Coronavirus 2 by WHO-Recommended Hand Rub Formulations and Alcoholsを見ると、こちらでは蒸留水で希釈した30%のエタノールに、接触時間30秒で新型コロナウイルス (SARS-CoV-2) の不活性化が可能 と主張しています。

 

 

以下の図は新型コロナウイルス (SARS-CoV-2) の不活化におけるWHOが推奨したエタノール消毒液の効果について示したものです。

f:id:xxcharco:20200924144059j:plain
(画像はこちらのnoteで翻訳されていて見やすいです:https://note.com/192study/n/n559e3d1458b7)

 

 WHO 推奨配合手指消毒剤についてですが、4タイプの消毒剤の構成について本文中で説明されています。

 

①WHO I型(オリジナル) :80% (vol/vol) エタノール, 1.45% (vol/vol) glycerol, and 0.125% (vol/vol) hydrogen peroxide.

 

②WHO II型(オリジナル):75% (vol/vol) イソプロパノール, 1.45% (vol/vol) glycerol, and 0.125% (vol/vol) hydrogen peroxide.

 

③WHO I型(改良型) :80% (wt/wt) エタノール, 0.725% (vol/vol) glycerol, and 0.125% (vol/vol) hydrogen peroxide.

 

④WHO II型(改良型) :75% (wt/wt) イソプロパノール, 0.725% (vol/vol) glycerol, and 0.125% (vol/vol) hydrogen peroxide


③WHO Ⅰ型(改良型)では希釈濃度を

 

エタノール 80% (wt/wt;ウェイトパーセント)= エタノール 85.5% (vol/vol;ボリュームパーセント)

 

と、①WHO Ⅰ型(オリジナル)のボリュームパーセント(80% vol/vol)より高めにエタノール濃度を設定してあります。

 

 希釈液の単位が重量のパーセントと、容積のパーセントが混在しているためややこしいですが、重量のパーセント(wt/wt)は希釈するときに重さの割合で薄める方法で、容積のパーセント(vol/vol)は希釈時にメスシリンダーや計量カップで薄める方法です。

 

エタノール消毒群がパネルAとCです。単純な高濃度エタノールを薄めたもので検証してあるのですが、こちらを見ると、

 

パネルAは①を10%刻みで希釈して使用し、それぞれの希釈率でウイルスの抑制率を見ています。

 パネルCは③(改良型)を10%刻みで希釈し、それぞれの抑制率を見ています。

 

引用: 『エタノールによる新型コロナウイルス不活化(医療者向け)』http://sakisaka.or.jp/blog/1720/

 

 

何回読んでも、アルコールの重量の%と容積の%がややこしく理解できないくらいむずかしい内容ですが、超簡潔にまとめると

・蒸留水で希釈した30%のエタノール接触時間30秒で不活性化

 

ということになります。

 

それぞれの文献を見るに、アルコール70%以下の消毒液でも効果はあることがわかります。

また、片山ら (2020) の研究は、水道水(不純物が含まれている)での希釈による検証ということで、私たちの生活において参考にしやすい内容かと思いました。蒸留水での希釈は、ちょっと理想が高すぎる…
30%の濃度だと、手指に一切の皮脂などの汚れがない前提での使用になりそうです。

アルコールの有効性の検証について書かれた論文は他にもあるようですが、一番参考になりそうなものだけを今回は取り上げてみました。